考えてみてください。お医者さんで診てもらったこと、検査結果、飲んでいるお薬のこと…これって、家族にも言いたくないような、とってもデリケートな情報だったりしますよね。
もし、あなたの病歴が、知らないうちに病院の待合室の掲示板に貼り出されていたら? あるいは、病院のスタッフがあなたの情報を勝手にSNSでつぶやいたら?
「えーっ!そんなの絶対イヤ!」って思いますよね。当然です。自分の大切な健康情報、誰にでも見せたいものじゃありません。
そんな「絶対イヤ!」をなくして、あなたの健康情報がしっかり守られるようにするための、と〜っても大事な「お約束」が、今回お話しするHIPAA(ヒパア)なんです。
それは何?「健康の秘密」を守る金庫番!
HIPAAって、なんだかカッコいい名前だけど、実は「アメリカの医療機関が、患者さんのプライベートな健康情報を、ちゃんと守るためのルールブック」のこと。
例えるなら、あなたのと〜っても大切な「健康の秘密」が詰まった、世界に一つだけの「頑丈な金庫」と、その金庫を扱うための「超厳重なルールブック」、そしてそのルールを毎日しっかり守る「熟練の金庫番」がセットになったようなもの。
「誰が、いつ、どうやって、金庫を開けていいのか?」「金庫の中身を誰に見せていいのか?」「もし、変な人が金庫に近づいたらどうするのか?」そんなことが全部、細かく書かれているんです。
何ができる? 日常で感じる安心の仕組み
このHIPAAというルールブックがあるおかげで、私たちは病院で安心して診察を受けられるんですよ。
例えば、こんなシーンを想像してみてください。
- あなたが診察室で先生と話している内容。それは、外の待合室にいる他の患者さんには決して聞こえません。これは、先生があなたの秘密を守る義務があるから。HIPAAのルールがそれを促しているんです。
- あなたの病気の記録や検査の結果は、病院のコンピューターに大切にしまわれます。このデータは、特別な鍵(パスワードやセキュリティ)がないと開けられない金庫のようなもの。泥棒(ハッカー)が簡単には手出しできないように、いつも見張られているんです。
- もしあなたが、引っ越し先の病院に、今までの病歴を教えてほしいと頼んだとしましょう。病院は、あなたの明確な許可がない限り、勝手に別の病院に情報を渡したりしません。そして、もし許可が出ても、ただのメールで送ったりせず、超厳重なセキュリティでガッチリ守られた状態で情報をやり取りするんです。まるで、大切な宝石を特殊な現金輸送車で運ぶように!
- 病院のスタッフさんが、あなたの健康情報の中から、仕事に必要な部分(例えば、薬の名前だけ)しか見られないように制限されています。お医者さんだからといって、全ての患者さんの全ての情報を見放題というわけではないんです。まるで、スーパーのお肉コーナーの店員さんはお肉の在庫リストは見られるけど、魚コーナーの在庫リストは見られない、といった「見る範囲の制限」みたいなものですね。
簡単な例:お医者さんの電子カルテと「見張りの目」
じゃあ、もう少し具体的に、HIPAAがどんな風に私たちを守ってくれるか見てみましょう。
あなたが風邪をひいて病院に行き、診察を受けたとします。
お医者さんの「電子カルテ」
お医者さんはあなたの症状を聞き、診察結果をパソコンの「電子カルテ」に入力します。これは、あなたの健康の秘密が入った金庫に、必要な情報を丁寧にしまう作業です。
ルールその1:誰でも見られない!
この電子カルテは、厳重なパスワードで守られていて、お医者さんや看護師さんなど、「あなたの治療に本当に必要な人」しか開けることができません。例えば、病院の清掃員さんが勝手に開くことはできませんよね?
ルールその2:必要な情報だけ!
もし、看護師さんがあなたに渡すお薬を準備する場合、電子カルテの中の「お薬の種類と量」の情報だけを確認します。それ以外のあなたのプライベートな病歴(例えば、過去にどんな手術をしたかなど)は、必要ないので見ません。金庫の全ての引き出しを開けるのではなく、必要な引き出しだけを開けるイメージです。
ルールその3:勝手に見たらバレる!
もし、病院のスタッフの誰かが、「なんだか面白そうな患者さんだな」と、あなたのプライベートな情報を業務と関係なく覗こうとしたらどうなるでしょう? HIPAAのルールによって作られたシステムは、そのスタッフが「いつ、どの情報を、何のために見ようとしたか」を全部記録します。まるで、金庫番が「誰が、いつ、金庫の前に来たか」を記録する監視カメラのよう。もし不審な行動があれば、すぐにバレて、厳しく処分されることになるんです。
ね? HIPAAって、なんだか複雑そうに聞こえるけど、実は「あなたの健康情報を、徹底的に守り抜くためのお医者さんや病院との約束事」なんです。
これがあるおかげで、私たちは「この病院なら、安心して自分のデリケートな話もできるな」と信頼して、治療に専念できるわけです。
私たちの健康とプライバシーを守る、目に見えないけどとってもパワフルな「お守り」。HIPAAは、まさにそんな存在なんですね!
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