Apex静的コード解析ツール6選:ローカルで効率的にコード品質を向上


Salesforce開発では、コードの静的解析が重要です。ここでは、Apexコードを効率的に静的解析するためのツールを紹介します。Force.com Security Source Code Scanner(Salesforceの公式ツール)はセキュリティ面での解析に特化していますが、リモート実行の制約があります。短い開発サイクルでローカルで解析できるツールをお探しなら、以下のオプションを検討してください。


1. PMD for Apex

PMDは、多くのプログラミング言語をサポートするオープンソースの静的コード解析ツールで、Apexの解析も可能です。

特徴

  • カスタムルールの作成が可能。
  • コード品質やベストプラクティスに基づく問題を検出(例: 冗長コード、潜在的なバグ)。
  • CI/CDパイプラインに統合可能。

導入手順

  1. PMDを公式サイトからダウンロードします。
  2. Apex用のルールセットをプロジェクトに追加します(Apexルールセット)。
  3. コマンドラインやIDE(VS CodeやIntelliJ IDEA)でPMDを実行します。

例: コマンドライン実行

pmd -d <path-to-apex-code> -R rulesets/apex/apex_ruleset.xml -f text

2. Checkmarx

Checkmarxはセキュリティ分析に特化した商用ツールで、Apexの解析にも対応しています。

特徴

  • セキュリティ脆弱性の早期発見。
  • Salesforceプラットフォーム専用のセキュリティルールセット。
  • カスタマイズ可能な分析プロファイル。

注意点

  • ライセンス費用がかかるため、中小規模プロジェクトには負担が大きい場合があります。

3. CodeScan

CodeScanはSalesforceとApex専用に設計された静的コード解析ツールです。ローカル実行可能で、CI/CD環境とも統合しやすいです。

特徴

  • Salesforce開発者向けの事前定義済みルールセットを提供。
  • Visualforce、Lightning、Apexすべてをカバー。
  • IDE(VS Code、Eclipseなど)と統合可能。

導入方法

CodeScanは有料ツールですが、無料トライアルを提供しています。公式サイトからダウンロードして試用可能です。


4. SonarQube + SonarApex

SonarQubeは、コード品質とセキュリティの測定に特化した静的解析ツールで、Apex用のプラグインであるSonarApexをインストールすることで対応できます。

特徴

  • ダッシュボードで問題を視覚的に確認可能。
  • チーム全体でのコード品質向上に役立つ。
  • JenkinsやGitHub Actionsと統合し、継続的インテグレーションに組み込みやすい。

導入手順

  1. SonarQubeをダウンロードし、ローカル環境にインストール。
  2. SonarApexプラグインを追加。
  3. プロジェクトを解析し、結果を確認。

5. Apex PMD VS Code Extension

VS Codeユーザーの場合、Apex用PMD拡張機能をインストールすることで、IDE内でリアルタイムに静的解析を行えます。

特徴

  • コードを書きながら問題を即座に検出。
  • PMDルールセットに基づいたカスタマイズ可能なフィードバック。
  • Salesforce DXプロジェクトと統合可能。

導入手順

  1. VS Codeの拡張機能マーケットプレイスで「Apex PMD」を検索してインストール。
  2. `.pmd`設定ファイルをプロジェクトに追加し、ルールセットを指定。

6. Clayton

ClaytonはSalesforce開発専用のコードレビューおよび静的解析ツールで、GitHubやGitLabのリポジトリと統合できます。

特徴

  • プルリクエストの自動レビューをサポート。
  • Apexのベストプラクティスを考慮したルールセット。
  • クラウドベースだがローカル環境での設定も可能。

まとめ: 最適な選択肢

  • 無料でシンプルな解析をしたい → PMD
  • 高度なセキュリティ分析が必要 → Checkmarx
  • Apexに特化した解析を求める → CodeScanまたはClayton
  • CI/CD環境やチーム全体でのコード品質向上 → SonarQube

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