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Salesforce Lightning Email Templatesの活用ガイド:効率的でパーソナライズされたメール配信を実現

Salesforce Lightning Email Templatesの活用ガイド:効率的でパーソナライズされたメール配信を実現

Salesforce Lightning Email Templates(ライトニングメールテンプレート)は、視覚的に魅力的でパーソナライズされたメールを効率的に作成・管理するための強力な機能です。本記事では、その機能、使い方、Classicテンプレートとの違い、そして業務シナリオを基にした自動化例まで詳しく解説します。


Lightning Email Templatesの主な機能

1. リッチテキスト編集

ライトニングテンプレートでは、太字、画像、ハイパーリンクなどのリッチフォーマットが使用可能で、視覚的に訴求力のあるメールを簡単に作成できます。


2. 動的コンテンツ(マージフィールド)

✅ マージフィールドの使い方

マージフィールドとは、メール内にSalesforceのレコードデータを差し込むプレースホルダーです。フィールドは{{{ }}}で囲まれ、以下のように使います:

  1. こんにちは {{{Recipient.Name}}} 様、
  2.  
  3. 貴サイト({{{Recipient.Site__c}}})の点検日時が決定しました。
  4. 担当者:{{{Sender.Name}}}

💡 挿入手順

  1. エディター右下のアイコンをクリック

  2. 差し込みたいフィールドを選択し、「Insert」で挿入


3. 制限事項と回避策

項目 解決策
クロスオブジェクトの制限 関連オブジェクトの値を使いたい場合は、数式項目(Formula Field)で主オブジェクトに値を引き継ぐ
ルックアップ関係の制限 通常は「名前」しか参照できないが、必要に応じて数式項目を作成

4. フォルダーによる整理

テンプレートはフォルダーで分類・整理でき、チーム内でのアクセス性が向上します。


5. コラボレーション強化

テンプレートは他のユーザーと簡単に共有・共同編集が可能です。


Classicテンプレートとの違い

項目 Classic Email Templates Lightning Email Templates
UI シンプル モダン(ドラッグ&ドロップ対応)
書式設定 限定的 画像・リッチテキストに対応
マージフィールド 手動設定が多く、分かりにくい UIから簡単に選択・挿入可能
カスタマイズ コーディングが必要 UIのみで簡単設定

具体例:ブルーコン社の点検通知メール自動化

🏢 背景

架空の企業「Blucon(ブルーコン)」では、土地所有者へ点検予定日を通知する必要があります。

🧩 オブジェクト構成

  • Site(カスタムオブジェクト):物件の情報を格納

  • Contact(標準オブジェクト):所有者情報

  • 関連付け:

    • Site → Contact(Landowner)

    • Contact → Site(数式フィールド経由で日程参照)


✉️ Lightning Email Template作成手順

  1. App Launcherから「Email Templates」を検索し、新規作成

  2. 件名・本文などを入力し、必要なマージフィールド(例:{{{Recipient.Name}}})を挿入

  3. フォルダーに保存して他ユーザーと共有可能


🔄 自動送信:Flowによるメール送信設定

以下のような条件でFlowを作成します:

🔧 Flow作成手順

  1. 「Record-Triggered Flow」を新規作成

  2. 設定:

    • 対象オブジェクト:Site

    • 実行タイミング:作成または更新時

    • 条件:

      • Inspection_Status__c = 「Yet to be inspected」

      • Tentative_Inspection_Date__c が変更されたとき

  3. 「Send Email」アクションを追加

    • Email Template ID:作成したテンプレートのID

    • Recipient ID:{!$Record.Land_Owner__r.Id}

  1. Recipient: {!$Record.Land_Owner__r.Id}
  2. Email Template ID: {!$GlobalConstant.LightningEmailTemplateID}
  1. Flowを保存し、有効化


✅ テスト方法

  1. Siteレコードを編集

  2. 「Inspection Status」を「Yet to be inspected」に変更

  3. 「Tentative Inspection Date」に未来日を入力

  4. 保存後、該当連絡先にメールが送信される


まとめ

SalesforceのLightning Email Templatesは、高いカスタマイズ性ユーザーフレンドリーなUIを備えた、現代の業務に欠かせないツールです。Classicからの移行により、テンプレートの作成・管理が格段に楽になり、パーソナライズされた顧客コミュニケーションを簡単に実現できます。

業務シナリオに応じてFlowと連携させることで、通知の自動化やチーム内の情報共有がスムーズに行えるようになります。テンプレートとFlowの組み合わせを活用し、ビジネスの効率化を図りましょう。 

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